
予告編で、坂道を歩いているシーンが多かったので、
それで、この題名なのかとも思ったが、全然違った。
この題名が分かるシーンは、母親(樹木希林)
が昔聴いたレコードをプレイヤーで書けるところ。
さてこの歌は何でしょう。
お話は、夏休みのある日、故郷で以前開業医をやっていた
父(原田芳雄)の元に次男夫婦と姉夫婦が訪れてくるところから始まる。
話が進む中で、この日は、医者を継ぐはずだった長男の命日と分かる。
父は引退した今も、威厳を持ち続けている。次男とは
医者を継がなかったことで確執があり、会話もほとんどない。
そんな父を次男も疎ましく思っているし、現在失業中だという
ことにも負い目がある。しかしこの日だけはそのことを
隠しておきたい。さも忙しそうに携帯電話をかけたりして。
しかもこの次男(阿部寛)は子連れの再婚。そのことも
母親の一言一言が奥さんに突き刺さる。
仕事は絵の修復作業をするらしいのだが、今はそのあてもない。
姉(YOU)は明るく、その場を取り繕うとするが、
とりつくしまもない。この姉夫婦と二人の子どもも、
この実家に戻りたいらしく、改装の話を持ち出す。
父は「この家は俺が稼いで建てた家だ。」と一括。
孫達の他愛のない「おばあちゃんちはいいなあ」
という発言にも「ここは俺の家だ。」の一言。
そしてこの死んだ長男は、海で、他人の子を
助けたことでおぼれ死んだことが分かる。
その助かった子が、毎年この日に呼ばれる・・・
もう成人になっているが、まだ、職にも就かず。
姉は「もう呼ばなくてもいいんじゃない」というが
母は、「来てもらわなくちゃ困るのよ。あの日のことは
一生忘れられないんだから。だから、来年も再来年も
来てもらうのよ。」この言葉が樹木希林から出る瞬間が
怖い。その母親も、姉からパチンコの玉が転がっているのを
見つけられ、しどろもどろに・・・・
そして、ちょうちょが家の中に入ってきたとき、
「これは、○○(長男名前忘れた)じゃない?といって
部屋の中で蝶々を捕ろうとするところが、悲しい・・・
次男は母親に、「子どもに自動車に乗せてもらって、
買い物をするのが、夢だったのよね。」といわれるが
彼は免許も持っていない。しかも姉の旦那は車のセールス
をやっている。
そして、姉夫婦はその日の夜に帰り、次男夫婦は一泊して
次の日に帰ることになる。
そして数年後、次男夫婦には子供も生まれ、連れ子は
高校生ぐらいになっている。父も母も亡くなり、その
墓参りのシーン。蝶々がまた飛んでいる。
「モンシロチョウは冬を越して、
次の年に黄色くなるんだって。」
墓参りの帰り、坂道を下るとそこにはワゴンのボックスカー
が止まっていて4人が乗り込むシーンで終わる。
いろいろな会話が、「イタイ」映画である。
取り立てて事件も起きない、24時間を追う映画ではあるが、
様々な複雑な関係を浮かび上がらせる映画ではあると思う。
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